KaleidoFutureのサイトを公開しました。
2025年10月に独立して、気づけばもう5ヶ月。その間ずっと「自分のサイトそろそろ作らないとな」と思いつつ、クライアントワークや技術の探求に没頭しているうちに3月になっていました。
このサイト自体、Claude Code + VSCodeに自作のMCPサーバーを接続して、AIと一緒に作っています。デザインの壁打ちから、CSSの実装、サーバーへのデプロイまで。自分が作ったツールで自分のサイトを作るって、なかなか面白い体験でした。
せっかくの初回なので、自己紹介も兼ねて、ここに至るまでの経緯を書いてみようと思います。
伊藤真里について
1993年生まれの32歳。兵庫県神戸市出身。小学校から高校までは野球、大学ではバスケットボールやタッチフットボールと、いろんなスポーツをやってきました。今はすっかりインドア派になってしまって、小さい頃からゲームは好きなので、YouTubeのゲーム配信を観ながら過ごす日々です。現在は大阪の西淀川区でひとり暮らしをしています。
仕事はAI × Webエンジニアをやっています。個別指導塾で講師と副教室長を4年、その後エンジニアに転身して交通・製造・エネルギー業界で5年ほどエンタープライズ開発を経験しました。教える仕事からエンジニアという、ちょっと変わった経歴なんですよね。
今はWebサイト制作やシステム開発をしつつ、AIエージェントの活用を探求しています。「伝わる設計」を軸に、技術で人の役に立つものを作りたいなと思っています。
塾講師からエンジニアへ
もともとは個別指導塾で講師と副教室長をやっていました。4年ほど。教えること自体は好きだったんですが、夜型の生活リズムによる体力的な限界や、保護者対応の疲弊、給与の天井が見えてきたこと。そういったものが少しずつ積み重なっていた時期でした。
転機は、ある中学生の生徒でした。「プログラマーになりたい」と言うその子の進路指導のために、プログラマーやエンジニアという仕事について調べ始めたんです。教育×テクノロジーにも興味があって、EdTech領域を覗いたり。数学を教える中で、アルゴリズム的な考え方が自分に合っていると感じていたのもあって、実際にプログラミングに触れてみたら、進路を調べていたはずの自分の方がハマってしまいました。
30歳手前で「このままでいいのか」というキャリアの焦りもありました。教育業界のIT化の遅れにフラストレーションを感じていたし、リモートワークという働き方にも強く惹かれていた。何より、「人に教える」より「仕組みで解決する」方が自分のスケール感に合うんじゃないかと思ったんですよね。
「教える側」から「作る側」へ。コロナ禍で塾業界の先行きも不透明になる中、エンジニアへの転身を決めました。プログラミングスクールに通いつつ、自分でもWebアプリを作りながら学んで、なかなか転職先が決まらない中、親戚のつてでSES企業に拾ってもらえました。あのとき声をかけてもらえなかったら、今の自分はなかったと思います。
エンタープライズ開発の5年間
交通・製造・エネルギー業界で、エンタープライズシステムの運用・開発に携わりました。客先常駐で複数の企業を渡り歩いたので、異なる開発文化やチームのやり方を比較できたのは大きかったですね。
上流から下流まで全工程を経験させてもらいました。中でも印象的だったのは、業務効率化システムをゼロから一人で企画・設計・実装・運用したこと。業務改善の提案が通って、数十時間/月の工数削減を実現できたときは、現場の方から直接「使いやすくなった」と言ってもらえて。あれは素直にうれしかったですね。
5年で気づいたことがいくつかあります。
ひとつは、技術力よりも「要件を正しく理解する力」が大事だということ。どれだけきれいなコードを書いても、業務を理解していなければ良いシステムは作れません。「なぜこの仕様なのか」をユーザー視点で考える癖がついたのは、この時期のおかげです。
もうひとつは、教育経験が意外なところで活きたこと。ドキュメントを書くときの「わかりやすく伝える」力、新人教育を任されたときのティーチングスキル。畑違いの経歴だと思っていたけれど、エンジニアリングの現場でもちゃんと武器になりました。
ひとつのシステムを3年以上保守する経験もして、長期運用の難しさも体感しました。API設計やマイクロサービスの考え方を実務で学べたのも、この時期の財産です。気づけば社内で「この人に聞けばわかる」と言われるポジションになっていて、それなりに信頼してもらえていたんだと思います。
AIとの出会い、そして独立
エンタープライズ開発をやっている最中に、2023年のChatGPTブームがやってきました。
GitHub Copilotを導入して開発速度が体感で倍になったとき、「これはヤバい」と直感しました。リサーチや資料作成にもAIを活用し始めて、クライアントへの納品物にAIを組み込む案件も来るようになった。使えば使うほど、「これは働き方そのものが変わるな」という実感が強くなっていったんですよね。
正直、「AIに仕事を奪われるんじゃないか」という不安もありました。でも実際に使い込んでいくうちに、これは奪われるんじゃなくて、使う側に回れば最強の味方になるんだと気づいた。「AIを使うエンジニア」と「AIを使わないエンジニア」の生産性の差は、もう無視できないレベルです。プロンプトの書き方ひとつで結果が変わる。「AIに何を聞くか」というスキル自体が、ひとつの専門性になりつつあると感じました。
Claude(Anthropic)に出会ってからは、コーディング支援の質が明らかに変わりました。そしてMCPという概念を知ったとき、「AIに自分のPCを操作させる」という発想に衝撃を受けて。LangChainやOllamaにも触れて、「自分でもAIアプリを作れる」とわかった瞬間、個人開発の可能性が一気に広がりました。
一方で、エンタープライズ環境でのAI導入の難しさも体感していました。セキュリティや社内規定の壁があって、AIツールの導入を提案しても思い通りにいかない。自分の中でひとつの確信が生まれました。「AI時代に、組織の中に所属して活動していく必要性は、もうないんじゃないか」と。
自分の知見や経験、金銭的なリソースを自分の判断で自由に扱って生きていきたい。そう思ったとき、独立するのは自然な選択でした。
実際に独立してみると、想像通りにいかないことも多かったです。営業が苦手で、最初は仕事の獲得にかなり苦労しました。フリーランスエージェントに登録して、ポートフォリオもないまま営業したり、クラウドソーシングに登録してみたり。前職の繋がりから業務委託として仕事をもらえたのは、本当にありがたかったですね。
孤独感もあります。一人で作業する日々は、メンタルの管理が大事。健康保険や年金の切り替え手続きは面倒だったし、名刺・屋号・ロゴといったブランディングもゼロから考える必要がありました。「やりたいこと」と「稼げること」のギャップに悩んだ時期もあります。
でも、ポジティブな変化の方が圧倒的に大きいです。技術選定を自分で自由に決められるようになったこと。会社員時代より学習量が増えたこと。AIツールが業務効率を想像以上に上げてくれて、1人でも驚くほどのアウトプットが出せること。「自分の市場価値」を直視できたこと。フリーランス仲間との情報交換も、新しい発見の連続です。
いずれは法人化するか個人事業主のままか、まだ悩んでいる段階ですが。5ヶ月経って、独立したことに後悔はゼロです。
KaleidoFutureという名前
Kaleidoは万華鏡(kaleidoscope)から取っています。
AIの発展で変わるのは、働き方だけじゃないと思っています。これまで触れてこなかったジャンルとの出会いが増え、人との関わり方も変わり、生き方そのものが万華鏡のように個々に多様に変化していく。そういう時代がもう来ているんですよね。
その変化を恐れるのではなく、楽しみながら自分の未来を作っていく。KaleidoFutureには、そんな想いを込めました。
これからのこと
日中はクライアントワーク、夜や週末は「これ面白いな」と思ったものを片っ端から触る日々です。独立してからは、AIが外部ツールと連携するためのMCPサーバーを自作したり、チャットでブラウザを操作するアプリを作ったり、ローカルLLMの可能性を探ったり。このサイト自体もAI × 自作ツールの環境から生まれたものです。
目指しているのは、AI × Web開発の受託で安定した収益基盤を作りつつ、自分のプロダクトも世に出していくこと。いずれはフリーランス仲間とチームを組んで、一人では受けられない規模のプロジェクトにも挑戦してみたい。教育畑出身として、教育×AIで何か面白いものを作りたいという気持ちもずっとあります。たとえば、AIを活用した個別最適化学習のツールとか。
大きなビジョンとしては、AI時代の「個人の働き方」を実践で示していきたい。AIの進化を追いかけること自体が仕事になる時代に、「AIで何ができるか」より「AIで何を作るか」を問い続ける。その過程をオープンに発信していく。KaleidoFutureをそういうブランドにしていきたいです。
興味の対象は日々変わっていくので、そのあたりの話はジャーナルで随時書いていきます。
おわりに
日々の探求や気づきを、できるだけ正直に書いていこうと思います。技術的に深い話もあれば、「やってみたけど微妙だった」みたいな話も。失敗も含めてオープンに書くことが、結果的に誰かの役に立つと信じています。
もしあなたが異業種からエンジニアを目指していたり、30代でキャリアに悩んでいたり、フリーランスに興味があるけど一歩踏み出せずにいるなら。あるいは「AIに仕事を奪われるんじゃないか」と不安に感じているなら。僕の経験から言えるのは、畑違いの経験は武器になるし、始めた日が一番若いし、AIは使う側に回れば最強の味方になるということです。
「これでいいのかな」と漠然と不安な気持ちは、僕もずっと持っていました。今もたぶん持っています。でも、動いてみたら景色は変わった。それだけは確かです。
どこかで誰かの参考になればうれしいです。
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